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低侵襲・高効率の歯周治療を目指す。第62回春季日本歯周病学会に参加して [日本歯周病学会]

「低侵襲・高効率の歯周治療を目指す」
そこに必要なのは、「やらない」ことや「効率をよく」ではなく

病態診断から個人に合ったオーダーメイドの診断が必要である。
つまり、歯周病の病因論を最新の情報にアップデート
個人個人のリスク評価を行うことによって真のオーダーメイド治療を目指せる


今日の驚き・喜び
1、声をかけてくださる方の多さ
 顔見知りの方からお声をかけていただき、びっくり。
 色々な役員を始めたら、皆様から声がかかることが多くなりました。
 今までひっそり参加していたので嬉しびっくりです

2、自分の症例の見方の認識の変化
 ポスター発表を見ながら、自分なりの見方ができるようになってきました。
 題名と、そのケースの特徴と、問題点。そして、それに対してどんなことをして、どんなことで評価したのか?その結果、現在どうなっているのか_?を見れるようになった気がしました。ポスターを見るのが楽しくなってきたし、勉強になります。

3、スタッフとの学会参加
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本格的なスタッフ参加は、これが初めて
歯周病学会認定衛生士を取るべく、まず一歩目を踏み出した。

4、認定医・専門医教育講演
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長谷川先生の歯周病認定医・専門医教育講演は圧巻だった。
イチ開業医として日本歯周病学会という権威のある学会の場に立てるというのは
ご本人としても感動も一入だったのではないでしょうか???
いつもよりも情熱が入っていたような気もします。

現在の歯科医療に対しての提言には非常に熱がこもっていたように感じました。
会場の雰囲気からもそれを感じた。提言そのものよりも「長谷川嘉昭」という人間に引き込まれているのをヒシヒシと感じ取った。
なにせ、歯周病認定医・専門医・指導医 そしてそれを目指す人たちの前での講演ですから一般聴衆とは意味が違う、日本のペリオのスペシャリスト達の前での「教育講演」なのである。

まず、その提言は
「歯周治療における臨床検査の重要性」

「見えなかったものを」「見える化」をしようとのことだった
歯周病検査は、「ポケット」「BOP」「骨吸収」などの病態診断が主である。
リスク評価の判定を見える化したいという先駆者だ

と、その前に

思い込みからの脱却
自分が行ってきたことを振り返ってみると思い込みからの思考をしてしまうことがあり失敗をしている
そもそも
「疑え」
科学の鉄則である
今、この話すらも疑ってかかれ



医科歯科連携を取る際に医科の先生との歯周疾患に対する指標があまりにもないことが問題提起されていた。BOP,ポケットの深さも定量ではないし、レントゲンも・・・歯周病という病気が起こした結果に過ぎない・・つまり病態検査であるということ。これからはそれだけではなく、病因をいかに把握するか大事である。まず今の所、PISA PESAを取り入れ
「歯周病の炎症度を示す、医科歯科連携、お医者さんへの歯周病の炎症の程度をしらせる共通言語としよう」

平成の歯科医療は、かめるようにすることだ!
しかし
これから令和の歯科医療は病因を調べ真のオーダーメイド治療をしよう!と

病態検査である歯周ポケット検査やレントゲンだけではなく、血液検査で細菌検査、血糖値、血清抗体価、マイクロCRPなどを把握すべきである。
病因をいかに具体化、数字化するか、そこが大事だ

これは、自分のケースを交え
炎症マーカーを調べそれを実際の病態検査に当てはめた上で治療計画を立てることによって、より効率の良い治療結果を得ることができる。
例えば、歯周基本治療が本当に必要なのかどうか、、はたまた必要じゃなく早期の介入が必要なのか?
「守破離」を思い出した。
きっと
若い臨床医にとっては、何より道標が必要だ。学校を出て右も左も分からない、学校の卒業試験、国家試験数値化され点数で評価を受ける。
卒業してからもある一定の基準を元に治療を始める。当然、数値化が重要だ。
それを守り続けることが臨床の第一歩である。
しかし、経験を積んでくると
そうでもないことに遭遇する。
あれ?思ったようにしてもうまくいかない。
見えないものを見る力の発現である。数値では現れない何か。もしくは「思い込み」がそこには現れる。
疑いの目を持つことである。「本当なのか」
そこを破っていくことが大事なのではないかと。
それがこれからの臨床を担っていく人たちに必要な目なんだろうなあと。

話は脱線してしまったが

長谷川先生自身も
過去のケースを振り返り「思い込みへの脱却」「思い込み」に釘を刺していた。
25歳妊娠中の女性がやってきた。歯茎も腫れ検査をしてみると4〜6mm
レントゲンも取ることは躊躇される。「いつもの妊娠性の歯肉炎だろう」と高を括る
数ヶ月後も当然数値は変わらずである。
当然出産したら忙しくなるのが母の常である。
数年後・・・訪れてみると___
歯茎も当然腫れているが、歯も位置移動を起こしオープンバイトを示している
レントゲンを撮ってみると水平的な骨吸収が見られる_・・・
急いで歯周治療の開始である。

数年前、いつもの妊娠性の歯肉炎と侮らず炎症マーカーの試験をして「これだけのリスクがある」とお伝えできたら、きっと結果も違っただろうとの見解でした。臨床に真摯に向き合う長谷川先生の言葉が胸に刺さる。

このような経験を経て、リスク評価の重要性を説いていた。

さらに、全身状態との関連性を比較しながら
何十年も前に片山先生が翻訳したゴールドマンとコーエンが提言していた
歯周疾患の「炎症(inflammation)」「組織異営養症(dystrophy)」
(異営養症は片山先生の訳らしい 食品栄養と組織営養に使い分けている
しかも、ジストロフィーと発音するのかな ディストロフィーと言ってたけど。ジストロフィーしかネット検索でてこないから探すのめんどい
講演中もデブライドメントとデブリードマンの発音違い、まあどちらでも良いのかもしれないが)
(*ジストロフィー(dystrophy)栄養障害。また、細胞や組織の物質代謝障害によって変性・萎縮などの起こること。いわゆる咬合性外傷だ!。組織に過度な圧迫がかかることにより、循環障害を起こし変性萎縮を起こす。頬側の薄い骨が外傷力を受けることにより、循環障害を起こし壊死する。あくまで歯周病ではないが歯周組織を破壊していくことになりかねない。科学的な根拠はないけども、臨床的にはあり得る出来事。咬合にエビデンスを求めることはできないというのは、物がぶつかることを病気に認定できないと言っていることと一緒だ。でも、それなしでは臨床は語れない。なるほど、よくわかってきた。自己納得 しかし、私がここで言うには薄い!書ける内容が薄すぎる!もっと、知識を深め、理論を構築し、考察し、反芻し、じっくりと煮詰めていかないと・・・ただの便所の落書きになってしまう笑講演について書き出したはいいけど、話が深すぎて、私の中身が薄すぎて乖離に困る)
とに分類し

現在のところ
歯周疾患の相関関係の仮説として
炎症
1、歯周病原細菌 
2、口腔常在菌
Dystrophy
3、咬合性外傷・解剖
4、退行性病変・免疫
に分け、リスク評価としての血液検査が必要である
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