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チェックバックには、心のゆとりが必要 [歯科]

昨日の記事でチェックバックについて書いたが、私はチェックバックについてとにかくうるさく指導していた。なぜなら、安全な医療を提供するためには復唱が大事だと思っていたから。
しかし、過去にはチェックバック(復唱)がどうしてもできないスタッフがいた。
もちろん、私に対して怖さがあったりして自信がなく復唱できないこともあったのではないかと考えもしましたが、スタッフースタッフ間でもそのようなことが度々散見されていた。
どうしてなんだろうか?と疑問に感じたので、原因はなんだろうと掘り下げてみる
復唱しない理由
・過去に復唱をしたところ、見当違いのことを言ってしまって怒られた経験がある
・そもそも復唱の大事さをわかってない
・復唱できる人が、復唱できない人を指導できていない(上司の問題)
・指示や質問に答えないといけないという強迫観念から、相手の質問がなんなのかを受け入れる余裕がない(精神的ゆとり)
・復唱したくない、復唱の意味がわからない(個人的な問題)
・復唱するのが恥ずかしい(個人的な問題)
・「はい、わかりました」で終わらせる癖。わかったつもりでおり確認を怠っている。
・話を長引かせたくなかったり、聞き返して「なぜわからないのか」と言われるのを恐れている
・わからないことを保留にする癖がある。今なんて言ったか聞こえなかったな。まあいいか
・自分なりの解釈をしてしまう仕事上の会話でも、相手の話を「正しく理解した」と思い込んでいるため
・話の途中でも、自分の中で勝手に「こうだろう」と結論づけてしまう
・プライドが高く、自分のやり方に固執する。自分で自覚できていない。
・コミュニケーションを取るのが苦手
・物覚えが悪い。記憶力が悪い。
・自分と異なる考え方や世界に無関心で、理解したり共感したりしようとする気持ちが少ない。単純に好き嫌いで相手の考えを受け入れるかどうか、判断している
・自分の世界の中で物事を考えてばかりで、周囲への気づかいが足りない
・これまで出くわしたことのない状況や問題に直面した時に、通常なら過去の経験を活かして対応できる範囲のことでも、うまくできない
などなど、いろいろ出てきますが
まとめていくと
1、余裕がない(本人のキャパの問題、周りの問題)
2、真剣に向き合うことがない、一生懸命取り組む気持ちが少ない
(興味がない、不安、向き合ってない)
3、自分の考えが強い
4、向上心が少ない
5、能力や基礎知識が少ない
チェックバックを浸透させるために重要なこと
1、医院側 2、スタッフ側
1、スタッフがチェックバックしやすい環境をつくる
  理念を共有し、同じ方向を見てくれるスタッフを雇う
  素直なスタッフを採用し、できなくても教育システムを構築する
2、物事に真剣に向き合う
  向上心を持つ 多少素直になる 勉強する
  余裕がない場合は、信頼できる人に相談する
チェックバックに本当に必要なものは・・・
一番の目的である
「安全な医療を提供するため」に、どれだけチェックバックが必要であるかを理解してもらい。
「安全な、風通しの良い組織を作る」
大事にしたい基本価値は
「ヒト・スタッフ自身」
そのためには
「なぜチェックバックが必要なのか?わかりやすい目的の共有、教育システム」
何よりも
「スタッフの心のゆとり」が必要不可欠である
できなくても、辛抱強く待とうじゃないか
そのための手立てを考えるのが私たちの役目である
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筒井塾咬合療法アドバンスコースを受講して2 備忘録 [日本包括歯科臨床学会]

筒井塾咬合療法アドバンスコースを受講して、とにかく感じたのは

小手先のテクニックではなく地道な努力だということ

大事にしているのは、目の前の患者に真摯に向き合うこと


照子先生は、オスラー先生が提唱した「サイエンスとアート」を引き合いに出し

自分の臨床をアートと呼べるのか?といまだに自問自答し

それとともに自分の臨床哲学を一人でも多く広げたいという気持ちを持ちいまだに成長している。


「医師および医療従事者は、複雑性・多義性に満ちたさまざまな患者さんに対し、鋭い洞察力、豊かな想像力そして個々の患者の人格に関する深い理解をもって、適切な医療行為を提供できるようになるため、生涯をかけ、サイエンスとアートの両方の部分に研鑽を積むことが求められている。」

参考文献 

山形大学紀要. 医学 : 山形医学 巻27号1開始ページ1 2009-02-16 


我々の存在理由は、患者さんのためにあり

疾病で苦しむ人々を救うことである。

医師は、命を救うが

歯科医師は生活の質を救う


我々は焦ってしまい、ついつい治療をするための検査をすぐにしてしまいがちだ。

まず主訴への対応、

その主訴が起きた経緯や主訴に対する不安や治療に対する希望を十分に聞き、

その病態が起きてしまった原因を一つずつ紐解きながら

検査結果への予測を立てながらある程度の仮診断を立てていく(あくまでも仮診断である。)

(ヒューリスティックになっていることを十分に注意しながら)

個体差の中から難易度を把握しながら4診・医療面接である程度予測を立て

実際の検査結果から(口腔内写真、レントゲン ME機器等々)から仮診断と実際の診断をすり合わせていく。


これは非常に難しい、知識や経験がいる根気のいる作業である。

歯は抜いたり、削ってしまうと元に戻せない組織である。

だからこそ確実な診査と診断が必要なのである。


医科の世界では当たり前のように繰り広げられているこの手法を、歯科では行われていないことを筒井先生は嘆いている。歯科は、穴が空いたら埋める 欠損したら入れ歯を入れることが10数年前まで一般的に行われていた。

(実際に、今でもそのようにおっしゃる患者さんは多数いるのも事実である。さすがに最近は減ってきているが・・・)


診査・診断が行われ

治療目標・治療方針・治療計画を立て

治療における再評価

再評価からどうしていくのか



1、目の前の患者さんに向き合い

2、的確な診断をし

3、的確な治療を行う


また明日から、一歩ずつ進んでいこう



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筒井塾咬合療法アドバンスセミナーを受講して [日本包括歯科臨床学会]

ポイント1は、なんだっけな〜


ポイント2


術者として一番大事なのは


自分の目で見て、体で感じること「4診」

(問診、視診、聴診、触診)


自分で異常と感じなければ


そこから何も始まらない


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年間6回コースが終了した。

筒井塾咬合療法アドバンスセミナーは、実際の臨床に即した

筒井歯科医院での問診からの仮診断、検査からの治療方針の設定を体験できる珍しいセミナーだった。

あたかも自分が患者さんをみているような、そんな感じ。


その中で筒井先生が普段どんなことを感じ、どんなことを考え、どのようにしようとしているのかが

ものすごくよくわかってきた。

一臨床家として、何を大事にしているのか本当に考えさせられた1年であった。


真摯に目の前の患者さんのために、身を粉にして活動している先生には頭が下がる思いである。

小手先のテクニックではなく、魂を注入していただきました。

1月には関東支部例会

来年は咬合療法ベーシックコースが開催される



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みなさん

「やり方」を学ぶのではなく「あり方」を学べるいい機会だと思います

1月19日(日曜)

咬合療法 関東支部例会

御茶ノ水 連合会館にて特別講演があります。

ぜひ、体感してみてください



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